私が住みついた田舎の話②〜一番地域を感じるのは食なんじゃないか説〜
こんにちは。
ふらふらふわふわしまくっているすーざん(@inaca_susan)です。
普通の住宅街で生きてきた私が、田舎に住みついてみて感じていることをつらつらまとめてみるシリーズの2回目。今回お話ししたいテーマは『食』。
一番地域を感じるのは食ではないか説
まぁ私は基本何食べても美味しいって言っちゃうし、そこまで食に興味があるわけではないのですが
地域の伝統というか文化に触れるには、食が一番わかりやすいと思うのです。
田舎って言ったらぱっと見はどこもそんなに変わらないように思うけれど
食べるものはその土地で採れるものだし
調理方法や味付けはその地域独特のものがあることが多い。
例えば、雪国は冬に食べるものがなくなっちゃうから保存食の文化があるし
長野と言えば蕎麦ってイメージがあるかもだけど、水稲の裏作として麦をやる地域もあって小麦の文化もある。
まぁ、
どんどん技術が進歩していってどんどん便利なものは出てくるし
田舎のライフスタイルだって時代に合わせてどんどん更新されていくもの。
おばあちゃんだって携帯持ってるしね。
でも、
昔から食べてきた味は好みの問題にもなってくるから、なかなか更新されない。
そりゃ、確かに田舎にだってコンビニはあるし
地元のおっちゃんがやってるスーパーにもカップ麺は置いてある。
だから、手軽に食べれるものは溢れてるけど
味は割と小さい時から食べてきたものから大きく外れることはないのかも。
ちょっと脱線するけど、興味深い記事見つけたからシェア。
日本人がおいしく感じる昆布とカツオのダシの味と風味。しかし、昆布の海洋臭やカツオの魚臭は、欧米では嫌われやすい風味。ダシのうま味は動物に先天的に好まれる味であり、世界中の人々が好む味。一方、ダシの風味は嗅覚であり、風味の好き嫌いは食体験によって後天的に決まる。匂いを好きになるためには、幼児期からの繰り返しの摂取が重要。
梅
そういや以前こんな記事書いてましたな。梅仕事自体は長野に限ったことではないけど、今までやったことなかったもんで興味深いものでした。
実際に挑戦したのは「梅シロップ」と「甘酢漬け」。
甘酢漬けは初めて食べたのは、地元のばあちゃん家なのですが、めっちゃ美味しくてびっくり。梅干しは食べたことあったけど、甘酢漬けはなかったもので。。。
どちらも時間が経つほどに味が変わっていくから、その変化も楽しめちゃいます。
ちなみに去年つけた梅シロップ、梅が入ったまま半年くらい蔵に放置しちゃってるのあるんだけど、あれどうしよう、、、渋くなってんかなぁ、、、誰か一緒に味見しません?汗
おやき
ここのばあちゃんが作るおやきを食べてからは
— すーざん (@inaca_susan) 2017年12月4日
売ってるおやきに全然そそられなくなってしまった、、
食レポは得意じゃないし、なんなら味音痴だけど
マジで美味しすぎる✨ pic.twitter.com/B6WaQumxP1
長野の郷土料理としておやきは有名。コンビニにもおにぎりと一緒におやきが並んでたり。
個人的には地元のばあちゃんが作るおやきが最高に美味しいんだけど、そのばあちゃん家のホットプレートはおやきを焼きすぎて丸いおやきの跡がついてたりする、笑
一度おやき作りにも挑戦したけど、なかなか上手くいかない、、。ばあちゃんは焼くタイプのおやきを作りはるけど、自分たちでやったときは最後に蒸した方がうまくいった。。料理も研究だなぁ。。。
そういや、隣のばあちゃんが畑にたくさん大根を作って全部切り干しにしたそうな。道の駅に出荷するのもあったみたいだけど、あと全部おやき用なんだって。もはや切り干しをおかずとしてすら食べないんだ、笑
野沢菜
地域で一番漬けるのが上手いんじゃないか疑惑のお宅で
— すーざん (@inaca_susan) 2017年12月2日
野沢菜漬けをお手伝いさせてもらったーっ
野沢菜って年中おやきの具で見たことあったけど、今が旬なんやね!
上手く漬かるといいなぁ、、 pic.twitter.com/YcQDmN76se
甘酢漬が美味しかったばあちゃんもおやきが美味しかったばあちゃんも実は同じ方。そしてこのばあちゃん、野沢菜漬も上手いんですよ。なぜか毎年、自分の家用以外にも4、5軒分の野沢菜を漬けてあげているそうな。。。さすがすぎる。。。
漬物ってご飯とそのまま一緒に食べるものってイメージが強かったけど、料理に使っちゃったりするのがオススメ。おやきの中身になることもあるし、普通に鳥肉とかと炒めても美味しい。
ちなみに毎年野沢菜の時期になるとお菜採りツアーなるものが開催される。1kg50円とかとにかく破格。。もう少し高くたって全然人来ると思うんだけど、なんかもったいないなぁ。。
ケチャップとかジャムとか
ちょっと前に作るの手伝わせてもらったケチャップと
— すーざん (@inaca_susan) 2017年11月13日
傷ついて安くなってたシナノゴールドで作ってみたジャム
いつも思うけど
買えば済むものをあえて作ってみるって最高の贅沢だと思うし
何気なく買ってたものがなんだか違って見えるようになる pic.twitter.com/CJiXuQABmz
地域の食文化って話からはちょっと外れちゃうけど、とにかく、採れすぎちゃう果物はジャムにしちゃいましょう。
や、でも、このジャムを作っているときは本当に幸せなの。確かにちょっと時間はかかるけど、徐々に火が通ってきて果物の甘ーい香りが漂ってきたときが最高すぎる。
ただ、こんなにいっぱいだったのがこんだけになっちゃうの!?ってぐらいかさが減っちゃうのにはビビったけど。特にケチャップ。でも、マジで美味い。
ちなみにミニトマトはピクルスにしたりもした。
まとめ:とりあえず漬けておく
まぁでも、ばあちゃんたち見てると、とりあえず余った野菜は漬けておくって感じがするなぁ。
野菜ってなんでか食べきれないくらいできちゃうんだけど、冷蔵庫とかに保存してても腐っちゃうし、とりあえずなんでも漬けちゃう。昔は当たり前のように漬物部屋があったし、いつから漬かってるかわからない梅干しがあったりするみたい。
んで、どこのばあちゃん家にお邪魔しても必ずお茶受けとしていろんな種類の漬物が出てくるんだよね。
で、また、同じきゅうりの漬物でも微妙に家ごとに味が違ったり。
レシピを聞いても目分量の部分が大きいから、同じ味はなかなか出せない。
だから、
あぁ、これがこのばあちゃんが作る味なんだって思いながら食べるとなんだか感慨深かったりする。
ちなみにきゅうりを自分で漬けてみたけど、ちょーしょっぱかった。
ちなみに、地域の食文化を知るためには地元のスーパーに行ってみるのも一つ。梅の時期には、梅を漬ける用の容器とか梅を割るための道具とかが並んだ梅仕事用のコーナーができてたりする。一番衝撃だったのは、ネマガリタケの時期になるとサバ缶が山積みにされてたこと。どうやら長野県民はネマガリタケとサバで作る味噌汁が定番なんだって。
余談〜学生の時通ってた集落の話〜
昔、学生の時に十津川村のとある集落にお世話になってた。
ここはコンビニなんて全然ないし、恐らく私が今いる集落よりずっと不便。
でも、なんとなくその集落が好きで何かにつけて通っていた。
そこで生活しているとし子さんというおばあちゃんが作ってくれためはり寿司はすんげぇ美味かったんだよな。
あぁ、またお会いしたいな。覚えてくれてるかな。。
で、その頃に文章を書かせてもらってて、その中の食に関する部分をなんとなく最後に引用してみる。
都市に住んでいる人の多くはスーパーで食材や総菜を買う。スーパーは年中無休だし、安定していろんな種類の野菜や肉、魚が並べてある。もちろん、それらの食材はどこか遠いところで収穫されたものだし、旬のものとは限らない。中には健康志向で新鮮さや有機農業をうりにしている野菜もあるが、通常の倍くらいすることもある。里山では、歩いてすぐいける距離にコンビニやスーパーがないことが多い。そういうところは、自動販売機すらない。仮にお店があったとしても、閉店時間はとても早かったりする。ほとんどの家が自分で畑をしていたり、にわとりを飼っていたりする。野菜を外で買うことはまずないという。この野菜食べたいなと思ったら、スーパーで買ってくるのではなくて種を買ってきて育ててしまうのだそう。
自分で畑をするとすばらしいのは上手く種を取ることができたら、また来年もつくれることだ。何より、とれたての野菜は新鮮でおいしい。とし子さんは言う。「よそで何か買うて食べようとは、ちょっとはおいしいけどな、三度三度は食べようとは思わん。」
里山の野菜のすごいところは、コミュニケーションのツールでもあるということだ。隣の家の人に野菜を「おすそわけ」するということ。私らではこんなに食べきれないからと謙遜の言葉を添えて。私も何度か野菜や梅干しなんかを頂いたことがある。それは、お土産屋さんでお菓子を買うよりもずっとすばらしいお土産だ。普通にスーパーだと野菜が高いからという理由もあるけれど、おばあちゃんが毎日面倒見て育てた野菜だと思うとそれだけで嬉しい。
都市では、お金さえあればたいていのことはなんとかなる。お店がない里山ではそうはいかない。ここでは自分で畑を耕してつくった食べ物を食べる。ときに隣の家におすそわけをする。こうやって自然の中で、人々が助け合いながら生きてきている。もちろんお金も大事だが、お金が全てではない暮らし。だからこそ、人の温もり、自然の恵みをより感じられるのではないだろうか。ここに、ひとつ大きな都市の暮らしとの違いがあるように思う。
めはり寿司作らせてもろたけど、成形が上手くできなかった証拠写真。
んじゃぁ、またね。
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